どーも!タツマルです🐲
突然ですが、皆さんの勤務先には退職金制度はありますでしょうか?
最近は退職金制度の無い会社も増えてきているようですが、有る会社の方がまだまだ主流だと思います。特に社歴の長い大手企業であれば、ほぼ退職金制度を有しているでしょう。
退職金制度の多くは、一時金と年金の選択方式です。この場合、次のような選択を検討しなければなりません。
- 全額を一時金で受け取るか?
- 全額を年金で受け取るか?
- 一部を一時金、残りを年金で受け取るか?
- その場合、一時金と年金の割合をどうするか?
- 年金で受け取る場合、受給期間をいつから何年にするか?
などなど、決めるべきことが盛りだくさんです。
決めるに際しては、税金や公的年金も考慮しながら、自分にとって最も望ましい受け取り方を検討する必要があります。
「そんなこと言われても一体どうすりゃいいんだい?🥴」と困惑することしきりという人もいるかもしれませんね。
ついては今回からは、「定年退職時の退職金をどう受け取るか?」について、またまた私自身の実例をお話ししたいと思います。
皆さんのご参考になれば嬉しいです!
退職金の種類と金額
退職金制度は会社によってさまざまです。私が勤務していた会社の退職金制度は、比較的充実していた方だと思います。
加えて私自身が、新卒から定年まで37年4ヵ月もの長きにわたり勤続しました。
結果として、退職金をかなり積み上げることができたので、とてもラッキーだったと思います。
私の定年退職(2024年7月末)時点での退職金の種類および金額は下表の通りです。
種類 | 金額 |
---|---|
退職一時金 | 881万円 |
確定給付年金(DB) | 2681万円 |
確定拠出年金(DC) | 2121万円 |
合計 | 5683万円 |
これら退職金を、いつ・どのように受け取るべきか?というのが、今回のテーマです。
まずはそれぞれの退職金制度について、簡単にご紹介します。併せて、それらを私がどのように受け取ることにしたか?についても、概要をお伝えします。
退職一時金
退職一時金とは、退職時に会社から一括で一時金が支給される制度です。昔からある最もポピュラーな退職金制度です。
ともあれ、私自身の退職一時金881万円については、会社から支給される報酬、というよりは、主に自分で積み立てた金額を受け取る、といった制度です。
具体的には、50歳からの10年間、例月給与を7万円減額し、その代わりに退職一時金を毎月7.3万円積み立てて、退職時に一括で受け取る、という建付けの制度です。
給与で受け取るよりも退職金として受け取る方が税制上有利で、かつ老後資金対策にもなります。その観点から、希望者を対象に、会社の福利厚生施策として実施されている制度です。
この積立金876万円と、退職時に定年記念品としてもらった商品券5万円分の合計881万円が退職一時金となります。
この退職一時金は文字通り、退職時に一時金として一括支給されるものですので、受け取る時期や受け取り方の選択肢はありません。すでに私は、退職翌月に全額を受給しました。
確定給付年金(DB)
続いて確定給付年金についてです。
正確には「確定給付企業年金」という名称で、英語名(Defined Benefit Plan)の頭文字をとって「DB(ディービ-)」と呼ばれます。
このDBは会社の退職金規程等により支給額が確定しているため、「確定給付」と称しています。
私の勤務先のDBは、全額一時金で受け取ることもできますし、全額年金化することもできます。年金化する場合、最短5年~最長20年かけて受給できます。また、一部を年金、残りを一時金で受け取ることもできますし、受給するタイミングも60~65歳の間で選べます。
このようにDBは、受け取り方の選択肢が非常に多いので、自分にとって最も望ましい受給方法をよくよく考える必要があるんです。
私が選んだ受給方法は、DB残高2681万円の全額を年金として60歳から10年かけて受け取る、というものです。
その主な理由は、次の3点です。
【DBを年金で受け取る理由】
- 過大な税負担を回避するため
- 受給総額を増やすため
- 公的年金受給までのつなぎ年金にするため
それぞれの詳細については別途ご説明します。
確定拠出年金(DC)
続いて確定拠出年金です。
こちらも正確には「企業型確定拠出年金」という名称で、英語名(Defined Contribution Plan)の頭文字をとって「DC(ディーシ-)」と呼ばれます。
このDCは、会社が一定の金額を毎月拠出し、社員はその拠出金を金融商品に投資することにより、自身で運用します。
将来受け取る給付額は運用成果に左右されますが、会社からの拠出額は退職金規程等で定められているため、「確定拠出」と称します。
こちらもDB同様、受給時期(60~75歳)や受給方法(一時金・年金)、そして年金の場合の受給期間(5年~20年)を選択できます。
で、私のDC残高2121万円の受給方法は、いったんiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)に移換し、退職後も掛金の拠出を継続し、拠出完了時(63歳頃)に全額一時金として受給することにしました。
その主な理由は、次の通りです。
【iDeCoに移換する理由】
- iDeCoの掛金を給与やDB年金の収入から所得控除するため
- iDeCoに掛金を拠出することで退職所得控除額を増やすため
【全額一時金で受給する理由】
- 年金受給は手数料が発生するが、メリットは特段ないから
それぞれの理由の詳細については別途、次回以降にご説明します。
ところで退職金5683万円ってメチャ高すぎ!?
最後に私の退職金額について触れたいと思います。
極めて高額な水準なのですが、実情はちょっと違う、ということを(若干言い訳がましく)ご説明したいと思います。
世間水準2230万円のなんと2.5倍!?
退職金の世間一般の水準は、私と同条件の大企業勤務、大卒、定年退職の場合、2230万円とのことです。一方私の退職金の総額は5683万円ですので、世間一般のなんと!2.5倍にものぼる、ということになってしまいます。
純然たる会社支給額は3358万円
しかしながら実情は、そうではありません。
まず退職一時金については、上述の通り50歳からの10年間、例月給与を7万円減額し、その代わりに退職一時金として7.3万円積み立てた金額を、退職時に受け取るというものです。
ですので退職一時金881万円のうち95%を占める840万円は実質的に自分で積み立てた金額で、残りの41万円が会社から支給された金額、というわけです。
さらにDCの2121万円に至っては、6割を占める1306万円が投資収益、そして179万円がマッチング拠出、残りの636万円が会社拠出となります。
マッチング拠出とは、給与天引きで自己資金を毎月DCに拠出するしくみです。
高い投資収益については、自らの意思で、DC拠出金の全額を外国株式や国内株式のインデックスファンドに投資した結果、得られたものです。
以上をまとめると、退職金総額5683万円のうち、純然たる会社支給分は6割弱の3358万円ということです(退職一時金 41万円+DB2681万円+DC636万円)
これでも、世間水準2230万円よりは多いですが、1.5倍程度にとどまります。
残りの2325万円は自助努力で積み上げ
退職金総額のうち会社支給分を除く2325万円は、自助努力により積み上げた金額です(内訳:退職一時金積立840万円+DC投資収益1306万円+DCマッチング拠出179万円)。
これはつまり、会社の退職金制度を十分に理解し、退職金総額を最大化するよう自助努力した結果、大きな金額を積み上げることができた、ということなんです。
もっとも私自身が、自社の退職金制度を設計・運用する立場にあったことも有利に働きました。これはラッキーというほかありません。
ともあれ、自社の退職金制度を理解し、自助努力できる余地がないかを探ることは、立場に関わらず重要だと思います。
特に、DCを導入している会社にお勤めであれば、どのような投資商品があるか?、マッチング拠出できるか?、マッチング拠出できる場合、iDeCoと比較してどちらが有利か?を確認のうえ、対策を検討すべきであることは言うまでもありません。
ちなみに私の場合は、最大限マッチング拠出し(といっても月額13,500円ですが)、投資は最大限のリスクをとって全額を株式インデックスファンドにブチ込みました😅
それを推奨するわけではありませんがやはり、DC制度がある場合は、一定のリスクをとって運用することで金額を増やすよう努力すべきです。
ということで、自助努力により積み増した退職金をどのように受け取るか?その理由についても次回からご紹介します!
まとめ
- 退職金制度の多くは受け取り方の選択肢が幅広いため、税金や公的年金も考慮しつつ、自分にとって最も望ましい受け取り方を検討する必要がある
- 私の退職金は、退職一時金、確定給付年金(DB)、確定拠出年金(DC)の3種類
- 退職一時金は受け取り方の選択肢なし。退職時に一括して受給済み
- 確定給付年金(DB)は「全額を年金として60歳から10年かけて受け取る」
- 確定拠出年金(DC)は「いったんiDeCoに移換し、退職後も掛金の拠出を継続し、拠出完了時(63歳頃)に全額一時金として受け取る」
- 私の退職金総額5683万円のうち会社支給分は6割弱。残り4割は退職一時金積立・DCの投資収益・DCマッチング拠出といった自助努力による積み上げ
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